東京都内の先生に依頼をするべきか?

(ホンネの話)
パソコンやスマホで相続手続を依頼できる専門家を検索すると、膨大な数の専門家が表示されます。10年以上前であれば、人づてに探したり、タウンページを探したり、市役所の相談会に行ったり、依頼する専門家を探すのは今よりもずっと大変だったはずです。しかし、いまではどの専門家もホームページを公開しているだけでなく、SNSを積極的に発信していたり、テレビCM、ラジオCMまで進出しているところもあります。
また、宇都宮市内や栃木県内在住の方がインターネット上で相続の専門家を検索すると、栃木県内の専門家よりも、東京都内や埼玉県内の専門家が広告として先に表示されたりするまでになっています。
当事務所に相談にいらっしゃる前に東京都内の専門家に一度相談してみた、という方が最近特に増えてきました。そこで、どこのだれに相続手続を依頼するか、という視点でポイントをまとめてみました。

 

自宅まで相談に来てもらえるかどうか? 面談は何回できるのか?

相続に関する相談は1度だけで終わることはほとんどなく、解決まで複数回の相談となることがほとんどです。もちろん電話やメールですべて片付けることもできますが、やはりいまの時代でも安心なのは『顔を合わせて』相談することです。人間ですから、1度だけでなく2度3度と顔を合わせていけば、お互いの信頼関係ができてきます。何度も会っていれば、お客様が当職をどのような人間か、より深くご理解いただけると思います。
何度も顔をあわせて話をしていると、「実は、こういう問題もあるのだけど・・・」とか「そういえばこれはどうすればいいのかな」とか、相談範囲が広がり、最初に言いだしにくいことも言えるようになります。スマホやパソコンのおかげで便利になった時代だからこそ、当事務所はお客様との直接の面談を大事にしたいと考えています。

都内や埼玉県内の事務所の場合は、さすがに資格者が何度も栃木まで来て面談することは難しくなります。逆にお客様自身が栃木から都内まで何度も相談に出向くのも大変です。

また、全国規模の大きい事務所であっても資格者の人数は限られています。司法書士をはじめ資格者が相談に乗ってくれたのは1回だけで、あとは従業員の方やパートの方が相談に対応している、とか、電話での相談がほとんど、といった苦情をおっしゃっていた方もいました。

当事務所は宇都宮市内をはじめ、近隣の市町村を含めた栃木県内のお客様や、栃木県内に不動産や銀行預金がある方をおもな対象として営業しております。いまの時代だからこそ、人と人とのつながりを大切に、司法書士自身が誠実に対応する事務所でありたいと考えています。

 

栃木県内の専門家と都内の専門家で料金は違うのか?

司法書士をはじめ士業と呼ばれる専門家に依頼する場合、地元栃木の専門家と東京都内の専門家と料金はどちらが高いのか、と聞かれることがあります。現在、司法書士も報酬が自由化されているため、料金も千差万別です。一概に地域により報酬の大小を述べることはできません。
しかし、一般的には、東京都内の事務所のほうが高額になると言われています。これは栃木に比べると東京都内のほうが物価・人件費が高いことなどを考えると当然のことかもしれません(どの業種も同様でしょうか)。
 
昨今、東京都内などの司法書士事務所・弁護士事務所が派手なテレビCMやラジオCMを繰り返し放送しています。しかし、テレビCMやラジオCMには巨額の費用が発生します。ではその費用の支払いの原資はどこから捻出するのか、考えてみれば容易に想像がつくのではないでしょうか。

相続手続にかかる専門家の報酬はホームページで公開されている場合がほとんどですが、実際に依頼をしたあと、業務内容が複雑・広範囲になった場合などには料金が加算されることも多く、一概にホームページで公開されている料金の大小で決めるのも考えものです。
安いけれども法律的なアドバイスを何もない、とか、自分で簡単にできるものまで強引に契約しようとする、などというのはもってのほかです。

また、士業の業務は多分にその専門家の「経験」や「力量」に頼る部分が多い業種です。「経験」といっても相続業務の「経験」がどの程度か、「力量」といっても法律改正や専門研修など医者と同様に日々の研鑽に努めて「力量」を磨いているか、なども重要になります。
これはインターネット上の情報だけではわからないことです。当職も司法書士の業務範囲外のことであれば、弁護士の先生や税理士の先生を紹介したり、他の先生と協力しながらやっていくことがあります。そういった際には、その先生の「経験」と「力量」や「人間性」を踏まえて、誰に頼むのか考えます。つまり、料金の「安い」「高い」と経験や力量といった目に見えにくい「サービスの質」は相関関係になりづらいのかもしれません。

このように考えると、何となくイメージで都内の大規模事務所に依頼するのか、地元に根差して地道に業務をしている事務所に依頼するのか、このような問題は、名前だけは誰でも知っているブランドのバッグがいいのか、ノンブランドでも下町で地道にキラリと光る手作りバッグがいいのか、といった問題に近いのかもしれません。

 

司法書士なのか? 税理士なのか? 弁護士なのか? 行政書士なのか?

相続人の間で紛争がある場合、これは弁護士です。当事務所でも相談当初に、紛争があると判断した場合はすぐに弁護士の先生を紹介し、弁護士の先生の相談にのっていただきます。紛争が単なる誤解から生まれただけであれば、相続人の間で話合ってみるのもよいですが、解決が難しそうな場合などは弁護士に相談しましょう。では、どこの弁護士に依頼したらよいか、というのは上に述べたとおりです。

相続税の申告が必要な場合は税理士に依頼することになります。当事務所に最初にご依頼いただければ、信頼のおける税理士の先生をご紹介いたします。税理士も上に述べたように、どこの誰に頼むかも重要です。

許認可関係についても依頼したい場合は行政書士に依頼します。行政書士は不動産登記申請を法務局に代理申請することはできません。当事務所では自動車の名義変更を行政書士の先生に依頼することがよくあります。

また、故人の自宅を取り壊し、建物の滅失登記を依頼する場合などは土地家屋調査士の先生に依頼します。

以上のとおり、最初にどの専門家に依頼するかの目安にしていただけるかと思います。もちろん誰に相談したらよいかわからない場合は、まず最初にお気軽に当事務所にご相談ください。

なお、傾向として、最初に東京都内の税理士に依頼した場合は、司法書士も都内の先生を紹介される、といったことが多いようです。
つまり、最初に東京都内の専門家に依頼した場合は、関係他士業の先生も東京都内の専門家になってしまうことを覚悟する必要があるでしょう。

 

相談実績、解決実績

最近インターネットやテレビCM、ラジオCMで「相談実績」や「解決実績」を「売り」にする事務所が増えてきました。とくに過払金や債務整理の広告でよく目にする手法で、相談実績や解決実績があまりに膨大な数であったりします。

しかし、冷静に考えてみると、事務所の歴史や、事務所内の司法書士や弁護士の資格者数を踏まえると、どのように考えても『多すぎる』相談実績だったりします。当職も人間なので、どれだけ業務を効率化しても、1日で受けられる相談者の数には限界があります。むしろ1日に『多く相談を受けすぎない』こともひとつの価値であると考えます。

膨大すぎる相談実績の裏側は、相談はすべてアルバイト・パートの方にまかせているとか、決められた問診票に書かれたことだけしか聞かない、といったこともあるようです。

膨大な相談実績をあげるには、無理のあるようなスピードで「効率的」に「高回転」で業務をまわす必要があります。果たして、その広告の「相談実績」「解決実績」がどの程度の価値があるものなのか、冷静に判断してください。

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